どうも、なす(@nasuyowa)です。
『IdentityV 第五人格』を手がけたJoker Studioが開発し、NetEase Gamesがパブリッシュを担当する新作RPG『シーオブレムナンツ』のクローズドテスト版を先行プレイしてきました。ジャンルは海洋オープンワールドRPGで、とにかく自由度が高いのが大きな特徴です。
プレイ中、「え、そこまでやっていいの?」と思う場面が多すぎて、ずっとニヤニヤしながら遊んでいました。「気に入らないNPCは殺害しても構わない」「全NPCの殺害や、街が荒廃するエンドも想定している」と開発スタッフが公言してしまうほどの自由度です。
今回は、2026年2月5日から始まったクローズドテスト(ワンダラーテスト)と同じバージョンを先行プレイして分かった手触りや面白さを紹介します。

『シーオブレムナンツ』とは
本作は、『IdentityV 第五人格』の開発元であるJoker Studioが手がけ、NetEase Gamesがパブリッシュを担当する海洋ファンタジー・オープンワールドRPGです。
プレイヤーは記憶を失った船乗り「セイラー」となり、木彫り人形の船員たちを仲間にしながら、謎めいた島々が点在する「忘却の海」を冒険します。この世界には、月の裏側にもうひとつの海が広がっていて、そこに万象の答えが眠っているという噂があります。
料金形態は基本プレイ無料の予定で、SteamとPlayStation Storeの両方にアプリ内購入(ゲーム内課金)ありと明記されています。
PlayStation Storeの製品情報には「オンラインプレイ専用」「1人のプレイヤー」と書かれているため、基本はソロプレイ中心ですが、常時ネット接続が必要なゲーム設計になりそうです。
対応予定の機種はPC(Windows/Steam/Epic Games Store)、PlayStation 5、Xbox Series X|S、iOS、Androidです。僕が遊んだ2月時点の発表から対応ハードが拡大しており、現在は公式サイトで事前登録を受け付けています。
人形たちが織りなす「忘却と再出発」の物語
本作に登場する海賊たちは、みんな木彫り人形の姿をしています。開発スタッフによると、『IdentityV 第五人格』とはゲームシステムこそ全く異なるものの、共通点が2つあるそうです。
ひとつ目は、主人公の身体です。『第五人格』のぬいぐるみに対し、本作では木彫り人形がベースになっていて、人間ではない独特の質感が精巧なテクスチャで雰囲気たっぷりに描かれています。
ふたつ目は「記憶と肉体のどちらが自分を形作るのか」というテーマ性です。『第五人格』では探偵として自己を問い続ける形でしたが、本作では別のアプローチから同じ問いに向き合っています。
この世界の人形は、命を落とす際に血のような赤い液体「ローズレッド」を流し、それと引き換えに記憶を失って再び目覚めるという設定があります。
海賊として海へ漕ぎ出す主人公たちですが、冒険に失敗して倒れると、身につけた能力やスキルを忘れて最初から出航し直すことになります。このループ構造がゲームの根幹です。

実際に僕がプレイしたときも、火山の噴火による溶岩で船が沈没し、装備も経験値もすべて失った状態で浜辺に流れ着く展開がありました。
この「冒険→忘却→また冒険」というループは映画『メメント』を参考にしていると開発者の発言で知ったのですが、物語の設定とローグライクのシステムが見事に噛み合っていて感心しました。

記憶を失った主人公が海を目指す王道ストーリー
主人公は、すべての記憶を失った状態で目覚めます。救ってくれたのは人形技師のシグムンド。その傍らには、主人公と一緒に浜辺へ流れ着いた白いワンピース姿の少女が眠っていました。
ボロボロになった身体をシグムンドに修理してもらうのですが、この修理パートがそのままキャラクターメイキングになっています。
記憶を取り戻す手がかりを探すなかで、ワンピースの少女と瓜二つの快活な少女・ロージーと出会い、彼女と海へ出る展開になります。なお、ロージーはゲーム内やファミ通の記事では「ロージー」表記ですが、公式トレーラーや4Gamerのレポートでは「R.S」と表記されています。

酒場でロージーのトラブルに巻き込まれ、海賊のボスに絡まれて逃げ出した先で2人は意気投合。そのまま彼女の船に乗って出航します。
この出航時に流れるオープニング映像が本当に素晴らしく、ミュージカル仕立ての演出になっていました。キャラクターが木彫り人形ということもあって、まるで上質な人形劇を観ているような感覚になります。

船を出した先で巨大なゴリラのような怪物との海戦になりますが、突如起きた火山の噴火に巻き込まれて船は沈没してしまいます。船を失った2人が、新たな船と仲間を探して冒険へ繰り出す……というのが序盤の流れです。
主人公の失われた記憶や、ロージーと瓜二つの眠る少女の正体など、冒頭から謎とロマンが詰まっていました。

出航から帰還までのゲームプレイループ
本作の基本的な流れは「出航→探索→収集→帰還」というループです。
航海へ出るたびに、出現する敵やボス、仲間の候補、手に入る装備やスキルといった強化要素が変化します。その場の状況に合わせて船員を編成し、戦略を組み立てながら未知の海域を進んでいくため、毎回違った展開が楽しめます。
航海を終えて拠点の街「オートピア」へ戻ったら、持ち帰った資源や財宝を使ってキャラクターを強化します。しっかり準備を整えてから、さらに過酷な海へと挑んでいく設計です。
「探索して持ち帰り、拠点で強化して再挑戦する」というローグライクおなじみのサイクルが、海洋冒険RPGのスケールでじっくり楽しめる仕上がりになっています。

海と島のオープンワールド探索
海上の移動は単なる移動時間ではなく、道中そのものがイベントの連続です。僕が遊んだ範囲でも、出港した先での巨大なゴリラのような怪物との海戦や、突然の火山噴火で船が沈没する場面がありました。
同じテスト版をプレイした4Gamerのレポートによると、海上では私掠船に襲撃されたり、濃霧の中でセイレーンと遭遇したり、島の要塞から砲撃を浴びたりといった事態も起きるそうです。クジラとの並走や沈没船のサルベージなど、海上の寄り道要素も豊富に用意されているとのことでした。

島へ上陸すると、徒歩での探索に切り替わります。宝箱の回収や素材集めだけでなく、この世界で広く信仰されている「ハム神」にまつわる収集や謎解きが多いのも特徴です。
4Gamerのレポートでは、ミツを集めて神像に納める要素やパズルギミック、オウムを使ったリズムゲーム、景色のいいフォトスポット探しといった多彩な寄り道要素が紹介されていました。

また、船同士による海上戦闘もあります。
ファミ通の記事によると「照準を合わせて射撃ボタンを押すTPS(サードパーソン・シューティング)のような操作感」と評されており、4Gamerのレポートでは船の前後左右に配置された大砲の弾数やリロードが個別に管理される本格的な作りになっているとのこと。
ただのんびり航海するだけでは終わらない手応えがありそうです。
フィールド上には「焚き火」が点在しており、料理を作ったり体力を回復したりできます。要所に休憩ポイントが用意されているため、自分のペースでじっくり島を歩き回れる設計です。

400人のNPC全員殺害OK!前代未聞の自由度
本作で最も衝撃を受けたのが、この街の仕様です。主人公たちの拠点となる港町「オートピア」には400人以上の住民が暮らしており、すべてのNPCと交流できます。一部のNPCには好感度システムも用意されていて、仲良くなると個別ルートが解放されます。
構想段階では全NPCに個別ルートを用意する計画だったそうですが、2月の先行体験時点では7人ほどが実装されていると開発スタッフから説明がありました。

ここまでは一般的なRPGでも見かける仕様ですが、驚いたのはその先です。
開発スタッフから「プレイヤーが気に入らなければNPCを殺害しても構わない」「全NPCを殺害することも想定しており、オートピアが荒廃するエンディングも用意している」という発言が飛び出し、会場の取材陣も思わず息を呑んでいました。
実際のゲーム内での挙動としては、4Gamerのレポートで住民に決闘を挑んで勝利したあと、「追放」を選ぶと街から姿を消す仕様が確認されています。こうした踏み込んだ選択肢が製品版でどう実装されるかは、リリース時にぜひ確かめてみたいところです。

4Gamerのレポートによると、街中では麻雀やボードゲーム、輪投げといったミニゲームで遊べるほか、プレゼントを渡して好感度を上げると特別なクエストが発生するなど、街全体がひとつの大きな遊び場になっているとのこと。
サブクエストを進めて街の区画を発展させれば、ファストトラベルの拠点を増やすこともできるようです。
とはいえ、決して殺伐とした世界観ではありません。オートピアは陽気な海賊たちが行き交う明るい町で、魅力的なキャラクターがたくさんいます。
実際にプレイしていても危害を加える気にはとてもなれず、手をかけるのは躊躇われました。あくまで「プレイヤーの意志でそこまで選べる」という自由度の高さを示しているのだと感じます。

デビルダイスで「ずっと俺のターン!」な戦略バトル
バトルは、行動順に沿って進むターン制コマンドバトルです。自分の順番が回ってきたら、最大2つまでセットできる「職業スキル」、キャラクター固有の「海賊スキル」(クールタイムあり)、そして「防御」から行動を選びます。
MPのようなリソース消費はなく、戦況に合わせてスキルを使い分けていく手触りです。

敵を攻撃したり被弾したりしてゲージを溜めると、強力な「必殺技」が発動できます。必殺技は行動順を割り込んで発動できるため、強敵の危険なチャージ行動を阻止するなど戦術的な使い分けが重要になってきます。ド派手なムービーも流れるので、連発する場面ではめちゃくちゃカッコいいです。
そして、バトル最大の目玉が「デビルダイス」です。海賊たちがギャンブル好きという設定を反映し、戦闘中もサイコロを振って戦況を動かしていきます。味方の行動順が回るたびにパーティ共通のダイスが1個補充され、攻撃時に最大3個まで消費できます。
敵が特定の行動を取ると弱点が露出し、目標値となる数字が表示されます。この状態で攻撃を当て、ダイスロールでその数値を上回ると追加行動が発生します。
弱点属性を突けばダイス1個でも勝てますが、弱点以外だと2〜3個必要です。うまく噛み合えば、連続行動で敵を一方的に圧倒する「ずっと俺のターン」状態も作り出せます。

ダイスは最大6個までストックでき、テンポよく溜まるので通常の戦闘なら惜しみなく使えます。弱点を突ける仲間の順番まで温存しておき、チャンスに合わせて一気にダイスを投入して畳み掛ける立ち回りがとにかく強力で、遊んでいて本当に楽しかったです。

ちなみに、このダイス要素の名称はファミ通の記事では「デビルダイス」、4Gamerのレポートでは強化ポイントや「RougeLuck(いたずらタイム)」と紹介されていました。
テスト段階ではメディアごとに表記の揺れが見られるため、製品版でどのような名称に統一されるかも気になるところです。
ハクスラ×ローグライクの育成システム
キャラクターの育成要素も遊びごたえがあります。レベルが上がると提示される3つの選択肢からスキルを1つ習得。レベル5に達すると上位の職業へジョブチェンジできるようになり、特定の船員スキルを習得していることが上位職の解放条件になっています。
船員スキルは、フィールドの宝箱や中ボスから入手できる「クリスタルレムナント」を使って習得します。こちらもランダムな3択から選ぶ形式なので、狙ったビルドを組むには試行錯誤が必要です。
ボスを倒せばランダムな追加効果やプラス補正の付いた装備がドロップするなど、ハック&スラッシュらしい装備掘りの楽しさもしっかりあります。
なお、敵との遭遇はシンボルエンカウント形式です。戦闘に入る前にフィールド上で先制攻撃を複数回当てるとダイスロールが発生し、勝利すれば敵に大ダメージを与えた有利な状態で戦闘を始められます。

航海中に力尽きると、レベル・装備・スキルはすべてリセットされ、オートピアからの再スタートになります。
僕が遊んだ2月のテスト版では「健康ポイント」が30点用意されており、全滅するたびにポイントが減少し、ゼロになった時点で航海失敗となる段階的な仕組みでした。実際に遊んでいても、そんなに全滅しやすい難易度でもないと感じたので、落ち着いて立ち回っていれば問題なく進められるバランスです。
また、4Gamerのレポートによると、レベル上限が5刻みで設定されており、その上限を引き上げるには特定の「タグ」を持つスキルを習得する必要があるなど、かなり奥深いやり込み要素も確認されているとのことです。
航海で持ち帰った財宝はオートピアで売却し、強化専用の通貨「オープコイン」へ変換します。これを使ってキャラクターの永続ステータスを強化していくことで、次の航海をより有利に進められるようになります。
成果を持ち帰って確実に強くなっていく、ローグライクRPGならではの王道の面白さが詰まっています。
対応機種・発売時期と今後のテスト
ここからは、僕が先行プレイした2月時点から発表された「その後」の最新情報を整理します。
まず対応機種についてです。2月のプレイ時点ではPS5・PC・スマートフォンと案内されていましたが、2026年8月のgamescom 2026にて対応プラットフォームの拡大が発表されました。
現在はPC(Windows/Steam/Epic Games Store)、PlayStation 5、Xbox Series X|S、iOS、Android向けに展開予定とされています。
公式の開発者レターVol.1によると、正式リリース時には公式ランチャー、Microsoft Store、ROG Xbox Ally X、Xbox Cloud Gaming、PS5 Proへの対応も予定されているとのことです。
なお、Nintendo SwitchやPS4に関する発表は現時点ではありません。
対応言語は、音声が日本語・英語・中国語の3言語、テキストと字幕が日本語を含む8言語を予定しています。
2月のテスト版では戦闘テキストなど一部の和訳が粗削りだったと4Gamerのレポートで触れられていましたが、開発チームはこの半年間でローカライズと音声収録に注力したと明かしています。次のテストでどれほど洗練されているか期待したいところです。
テストとリリースのタイムラインは以下の通りです。
- 2026年2月:初回テスト「ワンダラーテスト」実施(僕が先行プレイしたのはこのバージョン)
- 2026年8月:gamescom 2026で最新トレーラーを公開、12月のクローズドβテスト実施を発表
- 現在:公式サイトで事前登録を受付中
- 2026年12月:クローズドβテスト予定(日程や参加方法の詳細は未発表)
- 正式リリース:Steamの表記は「2027年」、PS Storeは「発売日は未定です」

正式なリリース日や12月CBTの参加方法、課金アイテムの詳しい内訳はまだ発表されていません。いち早く本作を体験したい方は、まず公式サイトで事前登録を済ませ、12月のクローズドβテストに関する続報を待つのが確実です。
先行プレイの感想
先行プレイの時点で、「これは来るな」と確信しました。独特の世界観やストーリー、バトルの駆け引き、そして圧倒的な自由度と、どの要素もかなり高い完成度でまとまっています。
- 圧倒的な自由度:気に入らないNPCを殺害でき、全員を排除した場合の荒廃エンドまで想定されている(開発者発言)
- 引き込まれる世界観:木彫り人形×記憶喪失×ループ構造が織りなす独特の雰囲気
- 奥深い戦略バトル:デビルダイスを駆使して連続行動を狙う爽快感
- やり込みがいのある育成:ハック&スラッシュとローグライクが融合した中毒性の高いシステム
- 始めやすい料金形態:基本プレイ無料で、PC・PS5・Xbox・スマホと幅広い機種でリリース予定
特に、400人以上のNPCと関わり合いながらプレイヤーの選択によって街の様相が変わっていくオートピアの存在は、「自分だけの冒険」をしっかり味わわせてくれる大きな魅力だと感じました。

一方で、気になった点も正直に触れておきます。
2月のテスト版時点では一部の日本語訳が粗削りだったこと(4Gamerのレポートでも言及されていました)、PlayStation Storeに「オンラインプレイ専用」と記載されているため常時ネット接続が必要になりそうなこと、課金要素の具体的な内訳がまだ明かされていないことです。
また、未発売のタイトルであるため、今回体験した仕様の細部が製品版で調整される可能性がある点も留意しておきたいところです。
まとめ
『シーオブレムナンツ』は、記憶を失った船乗りと木彫り人形の仲間たちが「忘却の海」を巡る、海洋ファンタジー・オープンワールドRPGです。
人形と忘却をテーマにした独特の物語、ダイスが勝敗を分ける奥深いバトル、そして400人ものNPCが息づく自由度の高い港町。先行プレイで実際に味わった面白さと熱量は本物でした。
2026年12月にはクローズドβテストが予定されているので、興味が湧いた方は公式サイトで事前登録を済ませておくのがおすすめです。正式リリースはSteamの表記で「2027年」。今後の続報もしっかり追っていきたいと思います。

