【ドラクエ7 Reimagined】開発者インタビューまとめ|制作秘話・こだわりポイント徹底解説

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2026年2月5日、ついに発売された『ドラゴンクエストVII Reimagined(リイマジンド)』。2000年にPlayStationで発売されたオリジナル版から25年以上を経て、「再構築(Reimagined)」という形で蘇った本作について、開発者たちのインタビューや制作秘話をまとめました。プロデューサーの市川毅氏、そしてシリーズの生みの親である堀井雄二氏が語る、こだわりのポイントとは?

ドラクエ7 Reimagined メインビジュアル
© ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX

「懐かしいけれど新しい」——再構築のコンセプト

本作のプロデューサーを務める市川毅氏は、PlayStation Blogのインタビューで再構築のコンセプトについて次のように語っています。

「コンセプトとしてまず掲げたのは”懐かしいけれど新しい”です。『ドラゴンクエストVII』らしさや懐かしさは大切にしつつ、最新作として受け入れていただけるような新しさをどう表現するか。そこを軸に考えていきました」

2000年当時、市川氏は小学校低学年。初めて触れた「ドラゴンクエスト」シリーズは『ドラゴンクエストモンスターズ テリーのワンダーランド』だったといいます。そこから『DQVII』をプレイした際、「人間が主人公なんだ。人を操作して戦うんだ」と驚いたというエピソードも。100時間を超える膨大なボリュームに途中で挫折してしまった経験があるからこそ、今回の再構築では「幅広いユーザーに楽しんでいただける作品」を目指したのです。

ドールルック誕生秘話——実物の人形を3Dスキャン

本作最大の特徴である「ドールルック」。人形のような温かみのある3DCG表現は、どのようにして生まれたのでしょうか。

「『ドラゴンクエストVII』はシリーズの中でも頭身が低くてかわいらしいキャラクターデザインが特徴でした。そのかわいらしさにマッチする表現として、ドールルックを選びました」

驚くべきは、実際に職人が木で人形を制作し、それを3Dスキャンしてゲームに反映するという手法です。メインキャラクターについては「スタジオ・ノーヴァ」がドールを制作。実物の人形をスキャンすることで、素材感も含めた独特な質感が実現されています。

衣装にもこだわりが詰まっています。キーファは王子なのでビロード調の衣装、主人公は漁師の息子なので少し簡素な装い、マリベルは網元の娘なのでいいところのお嬢さん風——というように、キャラクターの背景が衣装に反映されています。主人公の革製の靴のすれ具合まで再現するなど、細部への執念が光ります。

堀井雄二氏が語る『DQVII』の「不条理」

シリーズの生みの親である堀井雄二氏は、『DQVII』の世界観について「不条理」というキーワードを挙げています。

市川氏も「主人公たちは特に悪いことをしているわけではないのに、物語がどんどん暗い方向へ進んでいったり、人間の生々しい部分が描かれたりするところ」に不条理さを感じると語っています。この独特の空気感は今回も残しつつ、シナリオ全体の構成を見直すことで、より没入できる形に再構築されました。

興味深いのは、マリベルについてのエピソード。堀井氏は「『ドラクエVII』ではじめて、仲間のセリフを採用した。それで女の子の仲間(マリベル)も作ったけど、ただカワイイだけじゃつまらないからって、ボロクソに言ってくるような設定にしたんだよ」と語っています。これに対して齊藤陽介氏は「まだツンデレなんていう言葉がなかった時代にアレは、インパクトありましたね(笑)」と振り返っています。

石版探しは大幅に改善——堀井氏「楽になっていますよ」

オリジナル版で多くのプレイヤーを悩ませた「石版探し」。本作では大幅に改善されています。

堀井氏は「石板探しはかなり楽になっている」と断言。石版が宝箱にしまわれておらず地面に落ちている上、青い「!」アイコンも表示されるため、見落としにくくなりました。さらにマップ画面でも石版の位置が確認できるため、「石版が見つからなくてプレイを止めてしまった」という悲劇は起こりにくくなっています。

また、「冒険ガイド」として画面に現在の目的が表示されるほか、仲間に話しかけることでヒントが得られるなど、迷子になりにくい工夫が随所に施されています。

ドラクエ7 Reimagined バトルシステム
© ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX

バトルシステムの刷新——「通常戦闘はサクサク、強敵戦はじっくり」

バトルの基本コンセプトは「通常戦闘はサクサク、強敵戦はじっくり」。市川氏によれば、通常戦闘ではテンポを重視し、バトルスピードを選べるようにしたほか、キャラクターが強くなるとフィールド上で攻撃するだけで即座に勝利できる「フィールドアタック」も追加されました。

一方、強敵戦は物語の見せ場として、作戦を立ててじっくり戦う楽しさを味わえる設計に。堀井氏に実際にプレイしてもらい「いい感じだね」と評価を得たそうです。

ドラクエ7 Reimagined 職業システム
© ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX

職業システムの大改革——「かけもち」で無限の可能性

本作では職業システムも大きく刷新されました。最大の変更点は「かけもち」システム。ゲームを進めると、ひとりのキャラクターがふたつの職業に同時に就けるようになります。

市川氏は具体例を挙げて説明しています。「例えば戦士と武闘家を組み合わせて攻撃特化型のキャラクターを育てたり、戦士と僧侶でオールラウンダーにしたりと、プレイスタイルに合わせて自由に選べます」

さらに上級職同士のかけもちも可能。バトルマスターと他の上級職を組み合わせるなど、組み合わせは無限大です。「職業とくせい」もふたつのうちどちらかを選んで発動でき、パラメーターも合算されるため、キャラクターの能力が大きく変化します。

なお、従来のモンスター職は廃止されましたが、この「かけもち」システムによってキャラクター育成の幅はむしろ大きく広がっています。

シナリオの再構築——大人のキーファとの再会

100時間を超えるといわれるオリジナル版の膨大なストーリー。今回は全体の構成を整理し、物語の本質に関わらない部分はカットまたはコンパクトにまとめつつ、新規エピソードも追加されています。

目玉は「大人になったキーファとの再会」シナリオ。市川氏は「物語の肝になる部分なので詳しくはお話しできませんが、ぜひご自身でプレイして確認していただきたい」と語っています。

電撃オンラインのレビューでは「キーファがなぜユバールの民にそこまで肩入れをしたのかなど、オリジナル版では想像するしかなかった部分の答えが提示されている」と評価されています。ライラとの関係性を描くエピソードも追加され、「彼がその後に選択した道を素直に応援したくなった」という声も。

また、ウッドパルナでは選択肢によって展開や結末が変化する要素が追加されるなど、各所でドラマの深みが増しています。後味の悪いシナリオが多い本作において、それを中和させる絶妙なさじ加減の新展開が用意されているのです。

ボイス実装で増した臨場感

これまでの『ドラゴンクエストVII』にはなかったボイスが、今回初めて実装されました。市川氏は「バトルや冒険の臨場感がより高まり、物語への没入感も増した」と語っています。

「声優の皆さんにキャラクターに命を吹き込んでいただいた」という表現が印象的です。ドールルックとボイスの組み合わせにより、「まるでフルCGのピクサー映画を見ているかのような感覚」という評価も聞かれます。

UIの大改革——タブ式メニューの採用

これまでのシリーズで使われていたウィンドウ形式のUIから、タブ式のUIへ大きく変更されました。堀井氏も「いいね」と評価しつつ、買い物画面などの細かい部分について「ここはこうしたほうがいいんじゃない?」と具体的なアドバイスをしたそうです。

Game*Sparkのレビューでは「ボタンひとつで総合メニュー画面に移行し、LB・RBボタンで装備・道具・呪文タブなどに切り替える構造」と紹介され、「たった1アクション減っただけかもしれませんが、このスピード感が非常に気持ち良い」と高く評価されています。

新コンテンツ「闘技場」の追加

寄り道要素として新たに「闘技場」が追加されました。通常戦闘とは異なり、パーティの中からひとりを選んで戦う形式です。勝ち抜けばクリア報酬があり、一定ターン以内にクリアするとより豪華なごほうびが手に入ります。

堀井氏がよく言う「ズル」——その時点では手に入らないような豪華なアイテムや武器を入手できることも。「ラッキーパネル」と合わせて、冒険を有利に進める楽しさが用意されています。

開発チームの想い——「誰もが楽しめる冒険を」

市川氏は最後にこう語っています。

「初めて『ドラゴンクエスト』に触れる方にも、これまで『ドラゴンクエストVII』を遊んできた方にも、満足していただける作品に仕上がったと思います。懐かしさと新しい驚き、その両方を楽しんでいただけたらうれしいです」

25年の時を経て、「不条理で独特の世界観」は今の時代だからこそより刺さる——開発チームはそう確信しています。何者でもなかった少年が冒険を通じて成長していく物語。ドールルックという新しい表現と、練り込まれたシステムによって、かつてのファンも新規プレイヤーも楽しめる作品に生まれ変わりました。

本作の開発はヘキサドライブが担当しており、同社は現在開発中の『ドラゴンクエストXII』にも携わっているとのこと。本作で採用されたUIやシステムが、今後のシリーズにも受け継がれていく可能性もあります。


『ドラゴンクエストVII Reimagined』製品情報

  • 発売日:2026年2月5日(Steam版は2月6日)
  • 対応機種:Nintendo Switch 2、Nintendo Switch、PlayStation 5、Xbox Series X|S、PC(Steam/Microsoft Store)
  • 価格:通常版 8,778円(税込)、デジタルデラックス版 10,978円(税込)
  • ジャンル:RPG
  • CERO:B(12才以上対象)

© ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SQUARE ENIX
© SUGIYAMA KOBO

よくある質問(FAQ)

Q. 開発はどこが担当していますか?

A. ヘキサドライブが開発を担当しています。同社は現在開発中の「ドラゴンクエストXII」にも携わっています。

Q. 堀井雄二氏は開発に関わっていますか?

A. はい、シリーズの生みの親である堀井雄二氏がシナリオ監修として参加し、石版探しの改善やUI調整についてアドバイスを行っています。

Q. ドールルックとは何ですか?

A. 実際に木で作った人形を3Dスキャンしてゲームに反映する技術です。スタジオ・ノーヴァが人形を制作しており、温かみのある独特な質感を実現しています。

Q. プレイ時間はどのくらいですか?

A. オリジナル版の100時間超から大幅にコンパクト化され、テンポよく遊べるようになっています。具体的な時間は公開されていませんが、50〜70時間程度と予想されています。

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